【デヴィッド・ギルモア最新インタビューPart3】デヴィッド・ギルモア&オーブリー・パウエル『光~PERFECT LIVE』の修復・再構築について語る
デヴィッド・ギルモア最新インタビュー第3弾公開!
12/24発売決定ピンク・フロイド究極ボックス『The Later Years 1987-2019』。デヴィッド・ギルモアと元ヒプノシスのオーブルー・パウエルが『光~PERFECT LIVE』の修復・再構築について語った貴重なインタビューを公開(ライヴのハイライト映像も収録)。
「あれは35ミリのちゃんとしたフィルムに撮ったものをビデオに転送したものだった。高解像度などが存在する前の話だよ。それを編集してまとめたものが、今までに出回っていた唯一のバージョンだったんだ」――デヴィッド・ギルモア
「このパッケージの中でも興味深いのが、『光〜PERFECT LIVE!』の映像なんだ。大昔、89年に制作されたもので、ピンク・フロイドのコンサートを35ミリのフィルムで完全収録したものとしては唯一制作された映像じゃないかな。ピンク・フロイドのアーカイヴを担当しているラナ・トプハムが言っていたけど、フィルムの缶が300本分全部残っていて、89年以来手つかずだったらしい。それで僕がその缶を引き取って、4Kにアップグレードしたんだ。素晴らしいクオリティだよ。そこで僕は1年2ヶ月かけてフィルムを完全に編集した。結果としてものすごいものができたよ。実に素晴らしい。35ミリフィルムに収められていた素晴らしい粒子のひとつひとつが余すところなく色鮮やかに活かされている。」――オーブリー・パウエル(ヒプノシス)
●インタビューPART3
●インタビュー全文訳
デヴィッド・ギルモア(以下D):
ひとつ僕の人生を変えたものは、勿論後の妻となるポリー・サムソンと出会ったことだね。
彼女はかなり大きく携わってくれたから。作詞家としてだけじゃなくて、プロデューサーにもなったと言える。
1日中ボートで仕事をして、家に帰るとその日作業したものをかけて、彼女がポイントを指摘したり、主なポイントを目指して何にもっと手を入れるべきかなどを指摘してくれたんだ。そうして彼女は僕にとってかけがえのない存在になった。
ボートで8、9時間一緒に過ごして、それから自宅でも2、3時間一緒に過ごして、翌日はどういう風により良いものを作っていくかというアイデアを持ってスタジオに戻ることができたからね。
あれは35ミリのちゃんとしたフィルムに撮ったものをビデオに転送したものだった。高解像度などが存在する前の話だよ。それを編集してまとめたものが、今までに出回っていた唯一のバージョンだった。
Aubrey Powell (Hipgnosis):
このパッケージの中でも興味深いのが、『光〜PERFECT LIVE!』の映像なんだ。
大昔、89年に制作されたもので、ピンク・フロイドのコンサートを35ミリのフィルムで完全収録したものとしては唯一制作された映像じゃないかな。
ピンク・フロイドのアーカイヴを担当しているラナ・トプハムが言っていたけど、フィルムの缶が300本分全部残っていて、89年以来手つかずだったらしい。
それで僕がその缶を引き取って、4Kにアップグレードしたんだ。素晴らしいクオリティだよ。
唯一の問題は、89年当時のライヴ映像の制作方法として、ウェイン・アイシャムがこれを監督したころは、カメラのコーディネーションがあまり洗練されていなかったということだった。
そこで僕は1年2ヶ月かけてフィルムを完全に編集した。結果としてものすごいものができたよ。
実に素晴らしい。
35ミリフィルムに収められていた素晴らしい粒子のひとつひとつが余すところなく色鮮やかに活かされている。
それらすべてが相まってとてもライヴ感のあるコンサート映像になっている。
しかも(ニューヨーク郊外の)ナッソー・コリシアムで大観衆を前に撮ったものだった。
年齢層がとても若くて、熱狂的な、アメリカ人のエネルギッシュな観衆だった。
デヴィッドとニックがこの映像を骨折って作り直してくれたことが心から嬉しいんだ。
名作だよ。
80年代後半、デヴィッド、ニック、リックはミュージシャンとしての絶頂にいた。
演奏が素晴らしい。
デヴィッドの声は最高だよ。演奏もとても自然でギターが滑らかなんだ。
そしてニックのドラミングもあり得ないくらいのエネルギーだ。
ピンク・フロイドが本領を発揮している姿が見事にとらえられているんだ。
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